最終話|いつまでも一緒だよ

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2026年3月1日(日)

今日は火葬の日。


火葬業者さんが来る前に、最後のルームツアーをした。


リリを抱っこして家の中を回る。


リビング。


お気に入りだった場所。


窓辺。


よく日向ぼっこをしていた場所。


そしていつものケージ。


最後の見回りだった。


朝早く、火葬業者さんがやってきた。


棺の中にリリを寝かせる。


お気に入りだったおもちゃ。


昨日買ったお花。


そしてカリカリを少し。


花は本当に買っておいて良かったと思った。


迎えの車で火葬場へ向かう。


外は少し冷たくて清々しい風と綺麗な青空が広がっていた。


とても穏やかな朝だった。


火葬場に到着し、最後のお別れをする。


そして相変わらず、

パパが写真を撮りまくっている(笑)


以前の私は思っていた。


亡くなったペットの写真を撮るなんて・・・。


でも実際は違った。


残したいんだ。


最後の姿を。


最後の時間を。


大切な我が子だから。


きっとみんなそうなんだと思う。


火葬が終わり、遺骨の説明を受けた。


歯も。


尻尾も。


綺麗に残っていた。


特にリリのチャームポイントだった長くて真っ直ぐな尻尾。


先端の骨まで本当に綺麗だった。


そして驚いたことがある。


爪が残っていた。


爪って骨だったんかい!


思わずそう思った(笑)


火葬場の方によると、

骨の残り方はその子によって違うらしい。


火葬してみないと分からないそうだ。


リリはとても綺麗に残った方だと言われた。


最後まで本当に可愛い子だった。


いつかまた、

虹の橋のたもとで会おうね。


それまで待っていてね。


私は昔から周りに豪語していた。


「うちの子が亡くなったら2〜3日は会社を休む。」


でも実際に経験して思った。


本当に大切なのは、

亡くなった後の時間ではなかった。


最後の瞬間を一緒に過ごすことだった。


その時間に全力を注ぐことだった。


日常の中でたくさん話しかけること。


たくさん撫でること。


大好きだと伝えること。


後悔しないくらい愛情を注ぐこと。


そして、

自分たちにできることを全部やること。


もちろん寂しい。


もちろん悲しい。


でも不思議と、

やり切った気持ちもある。


だからだろうか。


今でも家の中にリリがいる気がする。


姿は見えない。


でもいる。


いつもの場所に。


いつものように。


不思議とずっと一緒にいる感覚がある。


だから私は今日も話しかける。


「おはよう。」


「かわいいね。」


「大好きだよ。」


これからもずっと。


いつまでも一緒だよ。


リリちゃん。


火葬を終えて家に帰った。

お骨になったリリを大事に抱えながら。

でも、昨日まで周りを囲んでいたお花は全部リリと一緒に旅立った。

なんだか少し寂しくなった。

そこで私たちはもう一度花屋さんへ向かった。

近所の花屋さんはほとんど定休日だったけれど、一軒だけ開いているお店があった。

その日は東京マラソンの日。

「マラソンを見たいから開けてるんですよ。」

と店主さんは笑っていた。

リリのためのお花だと話すと、お花を少しサービスしてくれた。

その優しさが嬉しかった。

悲しいはずの日だったのに、たくさんの人の優しさに触れた日でもあった。

外には冬の終わりを感じさせる青空が広がっていた。

そんな日に、リリは虹の橋へ旅立っていった。


18年10ヶ月27日。

最後まで、本当に立派だった。

本当にありがとう。

(完)

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